映画「呪われた息子の母 ローラ」ネタバレあらすじ感想
映画「呪われた息子の母 ローラ」がどんな内容なのかを紹介します。結末までのネタバレを含むのでご注意ください。
また、あらすじの紹介の前には本作の「閲覧注意シーン(例:グロ、虫、精神的恐怖)」について言及しています。そういった描写が苦手な方は是非参考にしてください。
閲覧注意シーンはある?
「子供が人肉を食べる」
デービッドという少年が人間の肉を貪り食うシーンがあります。そこまでグロいわけではありません。
「血まみれの子供」
これもデービッドが人肉を食べた後、その返り血で血まみれになるシーンがあります。これ以外にもデービッドが病に苦しみ体に発疹が出たり、苦しみのあまり体が痙攣する場面があります。子供が苦しむ場面が苦手な方は要注意です。
「バラバラになった死体」
デービッドに食べられた後にバラバラになった死体が映る場面があります。
登場人物
ローラ・・・カルト集団から逃げ出した女性。もともとアナという名前だったが身を隠すため改名した。
デービッド・・・ローラの息子。ある日を境に人間の肉しか食べられない体質になる。
ポール・・・ローラ宅への不法侵入があった際に捜査を担当した刑事。
簡単な話の流れ
1.息子を身ごもった女性がカルト集団から脱走する。
2.その母子がカルト集団に追われることになる。
3.母は死亡し息子が自分の父親である悪魔と出会う。
あらすじ
カルト集団からの脱走
妊娠中のローラは、所属していたカルト集団から逃げ出した。追っ手から逃げるために身を潜めていた車の中でローラは、男の子(デービッド)を出産する。
それから数年後。ローラは郊外の一軒家でデービッドと二人で暮らしていた。ある日の晩、ローラがデービッドの部屋のドアを開けるとそこには何人ものカルト集団が立っていた。その後、ローラが助けを求め隣人宅に向かった後、自宅に戻るとそこにカルト集団の姿はなく、デービッドがベッドに横たわっているだけだった。
通報を受け駆けつけた刑事ポールによると、部外者による不法侵入の証拠となるものは残されていなかったという。ローラは、犯人逮捕に真剣に向き合ってくれるポールに惹かれていった。
ローラは再び自宅で何者かの気配を感じ、ポールに自宅周辺の捜索を依頼するがまたも犯人は見つからなかった。一方、デービッドが吐血し、病院に運ばれる。意識不明のデービッドを検査した医師は、病気の原因がわからず、死んでしまう可能性があることをローラに告げた。しかし、デービッドは突然意識を取り戻した。回復もはやく、すぐに退院することができた。一方で、完全に食べ物を受け付けない体になってしまっていた。
レストランでの夕食後、ポールはローラの家にやってきて、そこでふたりはキスを交わす。しかし、デービッドが再び病に倒れる。
母子に迫るカルト集団
ローラはデービッドを病院に連れていき再び入院させることになる。その後、ローラはそこの医師がカルト集団とつながりがあることに気づく。さらに、不審な人物が病院に入ってくる姿を目撃したローラは、デービッドが狙われていることを知り、彼を連れて病院から逃げ出した。
ローラは逃走の準備をするため隣人にデービッドを預け一旦家に帰る。ローラが隣人のもとに戻るとデービッドが隣人の死体を食べているところを発見する。そこで、隣人の死を自分を追ってくるカルト集団の仕業に見せかけ、デービッドを車に乗せモーテルに身を隠した。
ローラは、幼馴染で同じカルトから逃げ出したジミーに会いに行った。ジミーは、過去の記憶がおぼろげなローラに対してカルト集団での出来事を話した。かつて、ローラはパリステスという悪魔をこの世に召喚し、彼女はその悪魔によって孕まされた、とジミーはいう。つまり、デービッドはパリステスとローラの間にできた子供だったのだ。
後日、ローラの行方を追っていた刑事ポールは、ジミーが自宅で殺害されているのを発見した。
ローラは、体調が悪くなったデービッドを休めるためモーテルに宿泊することにする。デービッドは人間の肉を欲しがり、暴れだした。そこで、ローラはチンピラをモーテルの部屋に誘い込み、デービッドに襲わせその肉を食べさせた。
デービッドの要望で、一緒に遊園地に出かけるローラだったが、デービッドの体調が悪化し、すぐにモーテルに戻ることになってしまう。デービッドをベッドに寝かせ、看病しているとそこへ何者かが侵入してくる。とっさにローラが銃を発砲するが、その相手は3人の刑事だった。
父親との再会
ローラは、ポールに電話で「すべてが始まった場所に戻る」と言い残し、古びた一軒家にやってきた。そこで悪魔にデービッドの病気を治癒させるため呪文を唱えはじめる。すると背後に悪魔が現れ、ローラとデービッドのもとに向かってくる。しかし、そこへポールがやってきて、悪魔はどこかへと消えてしまう。デービッドに人間の肉を食べて生きていく人生を送らせたくない、とローラはデービッドにナイフを向ける。ポールは、ローラを銃で射殺した。
病院のベッドに横になるデービッドの傍らにポールがやってきて、自分の腕の肉を切りデービッドに食べさせた。そして、悪魔を部屋に招き入れ、デービッドに会わせた。
感想
ホラーだけど怖くはない
ジャケットやあらすじから幽霊で怖がらせるホラー映画かと思いがちですが、恐怖描写は控えめであまり怖くありません。家の中に大量のカルト集団がいるという場面が唯一怖かったシーンです。
母子の悲しい物語
本作で描かれるのは、ある日を境に謎の体調不良に見舞われ人間の肉しか食べられなくなった息子とその母親の逃走劇です。前述のとおり、恐怖描写が少ないので序盤から中盤にかけては若干退屈な場面が多いです。しかし、終盤は悲しい展開が続くのでかなり楽しめました。とくに、体調不良に苦しむ息子とそんな息子を精一杯サポートする母親の姿には胸が締め付けられます。本作では息子の体調不良(病気)は悪魔が関係している設定ですが、これを現実の世界に置き換えることができます。つまり、不治の病を抱えた子供とその母親の苦悩というテーマですね。そうやってみると非常に身近に感じてより感情移入して鑑賞できます。
作品情報
2021年製作/98分/アイルランド・アメリカ・イギリス合作
原題:Son
画像引用元:公式トレーラーより
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